こんばんは、しんちゃんです。

さて、今回は膝関節の徒手検査の続きについて説明していこうと思います。

  1. 後十字靭帯の徒手検査
  2. 内側側副靭帯の徒手検査
  3. 外側側副靭帯の徒手検査

①後十字靭帯の徒手検査

後十字靭帯損傷はスポーツ中の怪我で、前十字靭帯の損傷と合併して見られることもありますが、一般的に単独損傷は稀です。単独損傷を起こす場合は、主に交通事故(患者さんは主に自転車や単車に乗っている際に事故に遭遇されるケースが多い印象です)で救急搬送される患者さんに多い印象です。正確な理由は不明ですが、おそらく、膝関節が屈曲された状態で膝関節前面から大きな外力がかかるからではないかと考えています。徒手検査としては後方引き出しテストがありますが、膝盾をした状態で落ち込みサイン(サグサイン)が見られるのも特徴です。

  • 後方引き出しテスト

 後方引き出しテストは前方引き出しテストと同様の肢位で脛骨近位部を後方に押す検査です。陽性の場合は健側と比較して患側は脛骨が後方に押し出されます。

  • 落ち込みテスト(サグサイン)

 後方引き出しテストをするにも痛みが強くてなかなか徒手検査を行えないことも多いです。

 その場合は、一旦徒手検査を行う手を止めてみて膝関節の様子を見てみるのもいいでしょう。

 後十字靭帯が断裂している場合、膝立て(膝関節90度屈曲位で膝を立てた状態)で見ると、膝蓋骨が健側よりもかなり盛り上がって見えます。健側と比較したときに、患側の下腿部分が落ち込んでいるのがわかります。下の絵は若干誇張して描かれていますが、実際の断裂している場合も同様に見えることが多いです。完全に断裂している場合は、徒手検査だけでもしっかりわかることが多いです。

②内側側副靭帯の徒手検査

側副靭帯損傷は内側と外側が見られますが、内側の方が頻度は多く、放置していると膝関節が不安定な印象となります。

 内側側副靭帯損傷はコンタクトスポーツ中の接触損傷、非接触損傷、交通外傷など様々な原因で生じます。膝関節内側の疼痛、腫脹が見られ、膝関節に外反方向のストレスをかけた際に疼痛を強く認めます。単独損傷の場合は関節内に血液が貯留する事は珍しいです。陳旧例では膝関節の不安定感を訴えることもあります。

  • 外反ストレステスト

 患者さんを仰臥位にした状態で膝関節に外反方向のストレスを加える試験です。膝関節を完全伸展させた状態と膝関節を軽度屈曲させた状態でそれぞれ徒手検査を行います。

 軽度屈曲位で外反動揺が出現した場合は陽性となります。膝関節を完全に伸展させた状態でも外反動揺があれば、十字靭帯の損傷を合併している可能性があります。

 以上が内側側副靭帯の徒手検査となります。

③外側側副靭帯の徒手検査

 外側側副靭帯損傷は比較的まれな損傷です。スポーツ中の接触損傷や交通事故などで生じる事が多く、しばしば複合靭帯損傷として生じることが多いです。

  • 内反ストレステスト

 患者さんを仰臥位にした状態で膝関節に内反方向のストレスを加える試験です。膝関節を完全伸展させた状態と膝関節を軽度屈曲させた状態でそれぞれ徒手検査を行います。

 軽度屈曲位で内反動揺が出現した場合は陽性となります。膝関節を完全に伸展させた状態でも内反動揺があれば、十字靭帯の損傷を合併している可能性があります。

 以上が外側側副靭帯の徒手検査となります。

 次回は、膝関節の画像検査についてお話しさせて頂きます。